なぜ多くの日本人が”投資や儲け話”に対して嫌悪してしまうのか

考え方・レビュー

あなたの周りに投資の勧誘や副業のコツ・儲け話を話してくる人っていませんか?

おそらく『いない』と答える方が多いはずです。

しかしインターネット上、SNSであるTwitterやInstagram上ではいかがでしょうか。

投資の勧誘や副業のコツ・儲け話をしてくる人が多いとは感じませんか?

普通であればおそらくカモになるような事は無いと思うのですが、こういうのって将来に対する不安だとか孤独感とか、知らない知識を埋めてあげると話してきて、あなたの心の弱いところを言葉巧みに攻めて貴方をカモにしようとしているのです。

もちろんですがこういった情報商材販売業者に引っかかってはいけません。

ではなぜあなたの周り、親や友人や上司・先生等の本当に身近な人物で投資や副業などの話をする事が出来ない、居ないのか。

なぜそもそも”儲け話”というだけで日本人は毛嫌いしてしまうのか。

その理由は私たち日本人の祖先は諸行無常の精神、つまり万物は常に変化し続け、永遠に存在するものは無いという考えが根本にあり、有事に備えて貯蓄する習慣が付いているのではないかと考えます。

日本では「飢餓」「地震」「台風・大雨」等、災害に対しての備えを常日頃から意識していると言えるでしょう。

例えば過去の建物は徐々に姿を消して耐震性の高い建物に生まれ変わっていったりしています。

海外では地震というものが多くない事やレンガで作られる事で、頑丈な数百年前の建物でも住めるという建物があちこち残っています。

 

更に現代の日本人特有の条件として、祖父母・親世代は投資で損をしていることが多いからという理由も加えられます。

投資をすることに関しては本当にオススメしたいし、投資の勉強は義務教育で行うべきだと私は個人的に考えているのですが、「情報商材販売業者の存在」や「祖父母・親世代は大きな損をした経験がある」という悪いイメージが投資についての深い話ができず、詐欺に騙されないようにする教育が精一杯だと思われます。

そんな多くの日本人が”投資や儲け話”に対して嫌悪してしまうのかについて個人的な解説をさせていただきます。

 

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理由1.日本人は基本的に有事に備えて貯蓄する癖がある

諸行無常という考えと浪費家

私たち日本人は物事に永遠は無く、存在しているものはいつかは消滅してしまうという認識があり、その為の準備を欠かせなかったのでしょう。

食べ物に困ったときも前もって保存食作り、それを食べればなんとか生き延びることができますし、お金を貯めていればいざという時に人に頼ったり街金を利用することなく何かを成せるかもしれない。

貯める・保存しておくことが正しいとされ、浪費家・むだ遣いするような人々を忌み嫌っていた(うらやましがった?)過去があります。

 

1980年代後半、今の祖父母世代は貯蓄するだけで資産が倍になった

今や年率0.02%の定期預金ですが、過去には年率8%という時代がありました。

これは10年複利で預けるだけで預けたお金が2倍になる仕組みだったんです。

72の法則

お金が2倍になる期間がわかる便利な計算式。

「72÷金利≒お金が2倍になる期間」

 ※この金利は複利とする

10年かければリスク無しで預けたお金が2倍になるのであれば、損をする可能性がある投資に手を出そうとは思わないでしょう。

リスクをかければ3倍・4倍になるかもしれませんが、損せず2倍になるなら利用しないワケ無いですよね。

 

理由2.バブル崩壊の経験が祖父母・親世代に投資はダメだと認識させた

今やもう30年も前の話で若い世代には記憶には無く、教科書で知るのがバブル崩壊という事件でした。

1989年12月29日に日経平均は38,915円87銭という史上最高値をつけたものの、約10か月後には最高値の半値となった。

更に値下がりは続き、10年後の2000年にアメリカ同時多発テロ事件をきっかけに10,000円を割り込んでいます。

バブルの最高値と比べると約75%も下落してしまったのです。

資産がみるみる減っていき、1000万円が250万円になったとしたら…投資は危ないと思ってしまいませんか?

 

ちなみに現在でも日本はバブル最高値を更新できていません。

 

理由3.損した話や悪い話ほど記憶に残る

これは日本人に限らないかと思いますが、損した話や悪い話を聞くと意外と記憶に残りませんか?

逆に言えば良い話や得した話って聞いてもあまり記憶に残りにくいといえます。

1万円損したか、1万円得したかどちらがインパクトに残るかというと1万円損した時が記憶に残りませんか?

 

というのも損した話や悪い話は”経験”として蓄積されます。

二度と同じ目に遭いたくないだとか、あんな事にならないようにしなくちゃとか、そういった意識が記憶に残そうという働きかけをしているのです。

だから人の損した話、失敗した話というのは詳細を記憶しているので多くを語ってくれるし、イメージをする事で聞き手も記憶に残してしまいやすいのです。

良い事については成功しているから、語る事も多くないので記憶しにくいのです。

いいことは普段から周りに沢山あるようなのですがその環境に慣れていて気づかないものなのです。

 

まとめ

  • 日本人は貯蓄する習慣を持っている
  • 貯蓄するだけでお金が増えた時期があった
  • バブル崩壊という大暴落が投資に悪いイメージを植え付けた
  • リスクは取るものではないと認識し、貯金して倍になった過去を望み続ける
  • だから投資の話を誰もしなくなってしまい金融リテラシーが下がる
  • 損をするはずの投資についてこんなに良い話を持ってくる人は怪しいのではないか

こういった流れから日本人は投資について怪しんだり、投資について触れる機会が無かったのでしょう。

つまり詐欺や怪しい話だけでなく、そもそもの投資について早い時期から学ぶべきであると私は考えます。

 

投資自体に悪は無いですし、超低金利の時代で生きていくためには少額でも投資を行うべきだと思います。

ですので、無知ほど怖いものは無いです。

これについては投資に限らず日々の生活や仕事でも言えるのではないでしょうか。

 

もちろん投資は貯蓄を行い、その一部から投資を始めるのが基本です。

お金を借りたり生活資金を削って投資に回すのはただの博打なのでそれはやめましょうね。

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