突然ですが実は私、1年程前から包丁研ぎにハマっています。
料理もできないダメ夫で、包丁は家庭科の授業でしかまともに握った事がありませんでした。
なので『料理なんて適当に切って炒めたら何でもできるやろ』という気持ちが内心ありまして、それを感じたのか妻とよくケンカした事がありました。
しかしあるきっかけから包丁研ぎをする事になり、必死に家の包丁を研ぐとキレ味がバツグンになりました。
その結果『包丁がとても使いやすくなった!』と妻にとても喜んでもらった事から包丁研ぎが楽しくなり定期的に包丁を研いでいます。
とっても単純な動機で笑ってしまいますが、その勢いで料理に興味を持ち今では自分でご飯を作るような事も増えてきました。楽しいですよ、料理。
『いやいや、砥石を使うなんてめんどくさいやん、シャープナーでいいんじゃない?』
と思われるかもしれません、短期的に見ればシャープナーの方がいいかもしれませんが長期的には砥石を使う方がかなりオトクといえます。
まだまだ初心者な私ですが、その理由を聞けばきっとあなたも砥石ライフを初めたくなるハズです。
砥石とシャープナーの違いについて
砥石もシャープナーも刃先を細かいノコギリのような形状にする事で切れ味を良くしています。
その切れ味に差はほぼありませんが、切れ味を良くする方法が異なっています。
つまり砥石とシャープナーの違いは、切れ味の維持時間や包丁の寿命を変えてしまうのです。
シャープナーは包丁を傷つける事で切れ味をよくする=寿命が縮まる
砥石だけではなくシャープナーも使っているのですが、シャープナーはとても便利ですね。
場所も時間も気にせず包丁の切れ味が良くなるという点についてはとても素晴らしいと常々感じます。
しかし実は包丁の寿命を縮めてしまうのがシャープナーの欠点なんです。
シャープナーは丸くなってしまった包丁の刃先をセラミックやダイヤモンドで傷をつけて、包丁を荒れた状態にする事で包丁にひっかかりを生み、切れやすくさせるという手法です。
セラミックやダイヤモンドで包丁を擦って傷つけていくので、刃先だけでなく包丁の面側もえぐれてしまうので、シャープナーだけを使用し続けると包丁を痛めてしまい切れ味が持続しづらくなり、更には欠けやすい包丁になってしまうデメリットが存在します。
砥石は包丁の刃先を削って切れ味を良くする
砥石は丸くなってしまった刃先を砥石を使って削る事で包丁に引っかかりを生み出し切れ味を戻すという方法となります。
シャープナーのように包丁の面側をえぐる事も無く、きれいにまっすぐな刃先が出来上がるので切れ味が長持ちし、包丁の持ちもよくなるという点が大きなメリットです。
デメリットはシャープナーと異なり切れ味を良くする為に準備や場所を必要とする、つまり準備や片付け等がめんどくさいという点です。
砥石とシャープナーは併用するのがオススメ
つまり今すぐ切れ味を良くしたい時にシャープナーを使い、休みの日や時間の取れる時に砥石でしっかりと包丁を研ぐことで切れ味を悪くせず、包丁を悪くせず長持ちさせる事ができます。
シャープナーと砥石の二刀流になるんや!って事です。
包丁を砥石で研ぐ切れ味以外のメリット
ここで砥石をオススメしたい私による切れ味以外の個人的に感じたメリットをご紹介します。
包丁が欠けにくく長持ちする
包丁が欠けるようなボロボロになってしまうと危ないですよね。
特にお子さんのいる家庭では欠けた刃が混入とかしたらもうとんでもない話です。
ですが包丁研ぎをする事で包丁の状態を見る癖が付きましたし、自分が料理をする時は切れ味もチェックするようになりました。
安物の包丁も砥石で本気を出せばなんでも簡単に切れる包丁になり長持ちもするので、安心な調理・食事を提供できているのではないかと思っています。
包丁を知り、料理に興味を持つ
包丁なんて一緒だろうと思っていましたが多少は詳しくなりました。
両刃包丁や片刃包丁、出刃包丁にペディナイフ、刺身用や斬馬刀などなど。
そこから『切れ味が良いってどんな感じなんやろか?』という興味や妻から料理の依頼もあり、料理をする事になりまして、妻には及びませんが今まで全く料理をしてこなかった男が今や自分でアレコレと作りたいものや興味のあるものを作れるようになってきました。
包丁が使いやすくなり、私も料理に参加するオマケも付いた事で、妻からは喜ばれています。
家事の手伝いになる(アピールできる)
言い方が悪いかもしれませんが、地味に大事かもしれません。
今時共働きの世帯が多いと思いますし、夫婦二人で家という会社を共同経営していると考えているので昔ながらの亭主関白の時代じゃないと思います。
家事をやったり手伝ったりはできても、料理未経験者からすると料理ってハードルが高すぎるんですよ。
何を作ればいいのか、何を買えばいいのか、買った食材も無駄に余らせてはいけないとか色々。
その中で料理で手伝えるのって食器並べたり、片付けの食器洗いとか出来る事はあるのですが、料理が出来ない中で他にできる事って包丁研ぎをする事で効率をUPすることができるのです。
安心して使えて、長持ちしてなおかつ使いやすい包丁になればとてもいい話ではないでしょうか?
そのまま包丁や料理に興味が持てば更に良いと思いますよ。
初心者にオススメのシャープナー・砥石・その他用品
簡単に使えるオススメシャープナー
家でも使っている商品で、コンパクトで保管場所も取らず使いやすいのが魅力的です。
このシャープナーの使い方はとても簡単で、切込み(ガイド)に包丁を入れて押して引いてだいたい10回研ぐだけで切れ味が良くなります。
理由は京セラ独自の特許技術【ファインセラミックホイール】砥石を採用しており、荒研ぎと仕上げ研ぎが同時にできる為、簡単に切れ味が良くなります。
ただ先述の通り、シャープナーは包丁を傷つける事で切れ味をよくするので多用はしないようにしています。
初心者向けオススメ砥石
オススメは低い番手の荒砥石と、#1000番手の中砥石(仕上げ用)の2つを持っておくのが良いでしょう。
この商品はカミソリメーカーで有名な貝印の製品で、荒砥石と中砥石(仕上げ用)がセットになった王道と言える製品です。
この商品が良い理由は滑り止めにもなる使いやすい台座が付いている事やセミプロも使っているという理由がオススメです。
ちなみに滑り止め(台座)は必須です!
私が最初に買った砥石もこれに近い荒砥石と中砥石の組み合わせになった砥石で台座付きだったのですが、滑り止め効果がほぼ無く毎回濡れタオル等を敷いて滑らないようにしています。
ちなみに私が買った砥石の番手は#120と#1000という組み合わせで、上記のモノと同じく低い番手(#120番)で荒砥ぎした後に#1000で仕上げるというもの。
ただ#120番は荒砥石なのであまり高頻度で使うと砥石も包丁もガリガリ削れていくので、#1000番を最近はメインで使用して、荒砥石は最初に軽く使用する程度が良いと思います。
砥石をメンテナンスする面直しと包丁研ぎの補助具
砥石を使っていると砥石自体が削れていき、砥石の面がナナメになっていきます。
そうなると包丁を研ぐ能力が落ちてしまうので、面直しの砥石も持っておくことをオススメします。
昔からの話ではコンクリートブロック等でも面直しできるようですが、綺麗に出来るとは思えないので面直しを使った方が良いでしょう。
ダイヤモンド砥石(AA)には面直しが必要無いですが、砥石が固いので包丁にダメージが吐いてしまう事もあるようです。
また、包丁研ぎには角度が重要なのですが、それを補助する補助具があります。
包丁研ぎ角度固定ホルダー スーパートゲール
このホルダーを使いながら包丁を研ぐことで、砥石に対して最適な角度を体で覚える事が出来ます。
包丁研ぎは難しい力や技術は不要ですが、覚える為の練習や経験が必要です。
この包丁研ぎ角度固定ホルダーを使う事で最短距離で包丁研ぎをマスターできるので、持っておいて損は無いでしょう。
まとめ
- シャープナーは一時的に切れ味を良くするので切れ味は長持ちしない
- 理由は包丁を傷つけて切れ味を良くしている=包丁の寿命も縮めている
- 砥石は包丁を綺麗に削ってまっすぐな刃先を作るので切れ味が長持ちする
- しかし砥石で研ぐには準備や時間がかかってしまう
- シャープナーと砥石の二刀流で包丁の寿命や切れ味を長持ちさせるのがベスト
- 包丁や料理にも興味を持ち、新しい世界が広がるかも
砥石の世界、伝わりましたでしょうか?
安心して包丁が使えるのはお金で買えないメリットだと感じています。
シャープナーだけでなく、砥石も使う二刀流で良い生活を送ってみませんか。
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