高配当株式投資に潜む罠とは?高配当株のメリットとデメリットを知って罠銘柄を避けよう

株式

本当に高配当株式投資は誰でも簡単にできる投資手法でしょうか?

高配当株投資のデメリットをまとめました。

  • 減配リスク
  • 株価値下がりによる高配当化
  • 高すぎる配当性向

こういったデメリットを持っている株式銘柄を『高配当株の罠銘柄』とも呼ばれています

高配当株投資は簡単・便利・誰でもできると評判で、SNS・ウェブ・雑誌・本等のあらゆるメディアでよく取り上げられており、高配当株の魅力を語る方は多くいらっしゃいます。

もちろん私も高配当株投資もしていますし、この投資手法についてはオススメしたい手法の一つであると断言できます。

しかしただ【高利回り】という言葉だけに囚われてしまい罠銘柄にひっかかっていませんか?

簡単な投資手法とは言われるのですが、正しい銘柄選択は必要となります。

そこで今回は高配当株式投資のメリットとデメリットをまとめ、誰でも簡単にできる理由や罠銘柄にひっかからないよう気をつけるべきポイントをまとめてみました。

高配当株式の罠にハマらないように特に注意点をご紹介いたしますので、しっかり覚えてくださいね!

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高配当株式投資のメリット

高配当のメリットを端的にいえば安定的に高い利回りの配当が入るという点です。

高利回りなので定期的な収入や利益を追求できる。

現在の銀行金利が0.01%や0.02%に対して、高配当株は3%といった配当金が入ってきます。

ハッキリ言って銀行とは雲泥の差の高い利回りが株式投資には多く存在しています。

だから高配当株投資をするのは誰でも簡単に高い利息(配当)を得られると思ってしまうんですよね。

更に株価の変動が完全に無い場合の理論上のお話をすると、4%や5%も配当が出続ける株式は18年・14年以上継続保有すれば買い付け金額と同額を配当で得る事が可能です。※72の法則といいます

つまり時間をかければ株式購入時と同じ金額が配当金で入ってくる事になるというのは魅力的ですね。

配当金による複利効果

配当金を利用して同じ銘柄等に再投資を行う事がこの高配当株式投資の要となります。

これを行う事で複利効果による、お金がお金を生み出す形を作る事ができます。

複利効果

運用で得た利益(配当金等)を元本に上乗せして再び投資することです。

元本+利益が新たな利益を生み、更に元本+利益+利益が新たな利益を生み続けるのです。

極端な例かもしれませんが、雪山を転がる雪の玉を元本とします。

転がった際に玉に付く雪が利益として、利益(雪)が付けばつくほど雪玉は大きくなりますよね。

スタートはこぶし大くらいの大きさが最終的に両手いっぱいになるかもしれません。

つまり元手が少なくても高利回りによる高い配当金を複利効果を行う事で長期的な視点から資産を倍以上に増やしていく事が可能なのです。

数百円~の小額からでも高配当株は投資できる

三菱UFJフィナンシャルグループの株価は2021年10月15日現在でおおよそ600円程ですので100株で6万円で買付可能です。

しかし、配当は1株だけでも保有している株主に配当されます。

このUFJの株価を例にしてみましょう。

ほぼワンコインで1株買う事が可能であり、年間で25円の配当が貰えるという事ですね

最近はLINE証券等、1株から株が買える会社が増えてきました。

博打のようにすぐにお金が倍々に増える事はありません、小さなことからコツコツと増やしていく事が大事です。

数百円、ワンコイからでも高配当株に投資ができるのです。

◆ポイント投資や数百円からの小額投資など手軽に資産運用ができる手法のまとめ

 

高配当株式投資のリスク・デメリット

この投資手法で起こるリスクとしては減配・株価の下落・高すぎる配当性向という点です

例えば2021年2月にJT株(2914)が初の減配をし、株価が前日から7.5%も落しました。

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高配当に頼り切る事で起こるデメリットが実は多くあります。

配当金の減配による利回りの低下・投資元本の減少による損

JTの例でもそうですが、配当金の減配が利回りの低下を引き起こす事で想定していた配当金が入ってこない、複利効果の低下が発生します。

1株100円で年間配当10円の株が減配し5円の配当になると、利回りが10%から5%に。

たまに記念配当という形で特別に例年より多く配当金を出す会社もあります。

元々保有している株主にとってはありがたい話ですが、これを知らずに『配当額が増えてるからかなりの高配当株だ!』と飛びつくとえらい目を見る事になってしまいます。

そういう意味では安定した株価で、安定した配当を出している株を選択する事が大切です。

配当金が減配したり、無くなってしまうと高配当株投資が無意味になってしまいますからね。

高すぎる配当性向で配当拠出による株価低下による損

企業が配当を行うと、企業の資産が減ることになるので理論上では株価が値下がりします。

配当金は企業の収益の積み立てから配分されます、余った資産を株主へ配分(還元)しているので資産を減らす形になります。

そして株価は企業価値を見込んで価格が反映されているので、資産が減った会社の株価は下落します。

例えば10億円の資産を持っている企業が、配当金で1,000万円を株主へ還元すると資産は9億9,000万円に減ってしまう為、株価はその分価格を下げてしまうのです。

とても簡単に例えを出すと、100円の株価の銘柄が8円の配当を出すのであれば、権利落ち日には92円になるという形になります。

株価の下落、企業価値の低下による見せかけの高配当

配当金が入る魅力があっても、企業に魅力が無ければ株価が上昇せず下落する一方です。

あたかも誰でも簡単に高配当利回り株を買うだけで良いと言うのですが、そんな簡単な事ではありません。

高利回り株=売られすぎている株

というような、企業価値がとても低くなっている株式なのかもしれません。

配当金が同じで株価が低くなれば利回りは高くなります。

つまり企業業績が悪化しているような企業は株価が売られてしまっているかもしれません。

それを知らずに高配当株式投資する事はとても損をしてしまう可能性が高いのです。

では、売られすぎかどうかを確認する方法とは何でしょうか?

罠銘柄対策:ファンダメンタルで銘柄を確認しよう!

これらの高配当株式投資のデメリットを補う為に必要な手法は、ファンダメンタルズ分析という企業価値・企業業績を調べる手法を取る事が必要です

PER(株価収益率)は何倍か

当期純利益に対して時価総額(株価)が何倍なのかという指標です。

  • PERが高い=株価が高過ぎる
  • PERが低い=株価が低すぎる

かなり簡易で乱暴な説明ですが、こういった判断をしてみてください。

今は15倍以下が平均的なので、15倍を基準にしていただければと思います。

最低でも直近2〜3年は増収増益かどうか

これは業績欄を見れば一発ですね。

減収減益が続いているような企業は株価が下がっているのでPERも低くなりがちです。

PBR(純資産倍率)は何倍か

純資産額に対して時価総額(株価)は何倍なのかという指標です。

これは1倍以下が目安とされています。

というのも時価総額より資産が少ないと、もしもの時には株価は暴落しちゃいますね。

これで完璧とは言えませんが、こういった企業の財務内容を確認する事でリスクに出会う可能性を低くできるでしょう。

まとめ

  • 高配当株投資は誰でも簡単にできる便利な投資手法
    • 銀行預金なんか目じゃないレベルの利回りが期待できるから
  • 配当が高くても投資元本(株価)が下がると意味がない
    • 配当の減配リスクは無いか
    • 株価値下がりによる見せかけの高配当化
    • 高すぎる配当性向による配当しすぎで株価下落
  • 罠銘柄対策はファンダメンタルズ分析を行う事
    • PER(株価収益率)やPBR(純資産倍率)が何倍なのか
    • 増収増益の企業なのか

簡単に言えば、高利回り=売られすぎている株かもしれない

という点を常に考慮する必要があります。

高配当株を買い付ける際は、ファンダメンタルズ分析を使い業績や見通しが悪く無いかをしっかり確認する事で見せかけの高配当株を回避できます。

高配当が入っていてもそれ以上に元本を減らしてしまうといった事態は最悪ですからね。

人のオススメだけではなく、投資は自分で見極めるという考えは忘れないようにしましょう!

◆私の失敗談も含めた、投資が失敗してしまう3つの方法はコチラ

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